冬のアロマテラピー【あなどれない『手浴』の効果】

 アロマテラピーを毎日のセルフケアに取り入れていただくためのアロマ活用術をご紹介いたします。    

 11月半ばを過ぎ朝晩はめっきり肌寒くなりましたね。これからの寒い季節におすすめなのはなんといっても【手浴】です。ご自宅でももちろん簡単にできる方法なのですが、老人ホームなど高齢者の施設でも積極的に取り入れられています。その理由はやはり効果の高さにあると思います。

 そもそも手浴や足浴などの【温浴法】は物理療法の中に含まれる立派な治療法のひとつ。ちなみに物理療法とは電気・超音波・牽引などが含まれます。いかにも「治療っぽい」ものばかりですよね。温浴法はそれと同格のポジションにあります。整形外科やリハビリテーションの臨床では日常的に行われています。

 温浴の効果とは❶血流を促進❷鎮痛❸むくみの軽減❹筋肉の緊張を緩和❺関節の動きをスムーズにするなど。局所的な作用だけでなく「精神的な鎮静」「新陳代謝の促進」といったこころとからだ全体への作用があるとされています。今回のテーマである【手浴】の場合は、温めるのは手だけでも腕~背中~頸部と上半身全体の血流を促進して、肩や頸の筋肉の緊張を緩和する効果があるとされています。その結果、肩こりや頭痛を和らげることにつながるのです。さらに新陳代謝を活発にして疲労回復の助けになったり、精神的なリラクゼーション効果は同じ部分浴でも足浴より手浴の方がより高いといわれています。

 自宅で行う場合でも特別な道具は一切不要、しいて言えば洗面器のみです。やらない手はないですよね。さらに精油をプラスすれば香りの作用との相乗効果が期待できます。洗面器に湯を張って精油を1滴、でもよいのですが保温効果が高い天然塩や保湿効果のある植物油に精油を加えて作るバスソルトやバスオイルを使うのがさらにおすすめです。

 ちょっと熱いかなというくらいの湯の中にお好みの精油を加えてよくかき混ぜてから両手を浸します。深呼吸しながらじっくり1~2分。湯がぬるくなりきらないうちに手を引き上げます。血流を促進し、身体を温めてくれる効果が高い柑橘系の精油や【こころとからだを温める精油】といわれ、リラクゼーション効果に優れたマジョラムスイート精油などがよいでしょう。

 冷え性、肩こりや頭痛に悩まされている方、疲れが抜けにくいという方はぜひ、手浴をぜひ毎日の習慣にしてみてはいかがでしょうか。特に、眠る前の手浴は深いリラクゼーションと質の良い眠りを誘います。また、仕事中の気分転換やリフレッシュにも。


 aroma and life AOでは12月8日(金)に【『手』を知り、いたわる一日】と題して、ご自分の手をケアするための『手が喜ぶ』セルフハンドケア講座を開催いたします。この講座では2種類のハンドケアグッズ作りと指先のセルフトリートメント実践いたします。講座の中でお好みの精油をブレンドしたバスソルト作り~手浴体験をしていただく予定です。のんびりとした時間にしたいと思っておりますので、お気軽に参加くださいませ。